こん〇〇は!
サーキット走行に興味のある皆さん、タイヤ幅でサーキットのタイムがどれくらい違うのか興味ありませんか?
自分はRX-8に乗ってサーキットを走っていますが、これまで225幅から265幅まで色々なタイヤを履いてきました。
今回は数カ月前に日光サーキットで銘柄違いますが225幅と245幅で走った時のデータを使って、タイヤ幅によってどこがどう違うのかを検証してみます。
[目次]
比較するタイヤ
今回比較するのは以下のタイヤです。
■ナンカン NS-2R 225/40R18 外径:約637㎜
■5FIVEX GERUN051R 245/40R18 外径:約653㎜
タイヤ外径確認は、下記の計算サイトを利用させていただきました。
走ったのは3月の日光サーキット。
日光サーキットを走るのはこの時10回目で、上記のタイヤはそれぞれ初めて履きました。
この日の走行会は、ドリフト枠もあったので路面グリップが厳しい条件でした。
また、GERUN051Rでの走行時は2ヒート目(気温は17℃)、NS-2R走行時の気温は3ヒート目(17℃~)でNS-2Rの方が路面の汚れ、クルマのタレなどでコンディション的に不利だったことを念頭に置いて読んでいただけると幸いです。
比較の方法
LAP+Viewnetというソフトを用いて、日光サーキットの各コーナーでセクターを分割。
LAP+は上図の様にセクターを区切ります。
見にくくてごめんなさい…m(_ _:)m
それぞれのセクターで何秒かかったかを見ることで、そのタイヤの得意・不得意を見ていこうと思います。
今回タイヤ幅の違いによる走りの差を見ていこうとは思うものの…
- タイヤ銘柄が違うこと
- 走った時のコンディションが違う(気温・路面)
これらについては差が出てしまうと思います。
また…両方のタイヤともこの日初めて履いたので、タイヤへのアジャスト出来たかそうでなかったかがタイムに影響してしまったと思いますが、何卒ご容赦ください。
比較結果(日光サーキット)
それぞれのタイヤでのベストタイム(青枠と赤枠)で比較したいと思います。
青枠がGERUN051R、赤枠がNS-2Rです。
また、それぞれのベストタイム時のデータをグラフにしました。
こちらもグラフの青がGERUN051R、赤がNS-2Rです。
それでは、各コーナー(セクター)毎の違いを見ていきましょう。
SCT.1
日光の1コーナー進入から3-4コーナー脱出というテクニカル区間での速さです。
ここで225幅(NS-2R)は0.2秒遅れています。
実走行でもロガーでのデータでも、225幅(NS-2R)は減速はかなりしっかり止まってくれます。ただ、コーナー脱出に向けて245と同じようにはクルマが曲がってくれなくて脱出までの時間がより掛かってしまう感じでした。
尤も…自分の細いタイヤでの走らせ方が下手ってのもあるんですが…😢
SCT.2
右に大きくカーブしていく5-6-7コーナーでの速さです。
撮影:T2King★さん
ここで225幅は0.4秒と大きく差をつけられています。
ロガーを見ると進入速度も遅いし、向きが変わるのも加速に移るのもかなり遅いです。
225幅は走った感じ曲がらなさそうだったので、ブレーキを弱めにし進入で突っ込みすぎないように走らせていました。
SEC.3
日光で一番楽しい8-9の高速コーナー。ココでのタイム差は0.4秒ありますが、タイム差以上に乗っていて安定感が全然違いました。
225幅だとコーナー中盤でのアンダーを出さないようにするための8コーナー進入時の速度決めがシビア。245幅はアクセル調整で狙ったラインに乗せやすいのが印象的でした。
ここの高速コーナーは、日光サーキットのHPによると8コーナーが45R、9コーナーが40Rの複合コーナーになっています。8-9コーナーを一つのコーナーとしてRを43とし、ロガーデータから抽出したボトムスピードもとに225幅、245幅の横Gを算出してみました。
すると…
- 225幅:1.48G ※区間ベスト時は1.56G
- 245幅:1.74G
Gの数値が高すぎてちょっとウソっぽいので、Rを50にして再計算…
- 225幅:1.27G ※区間ベスト時は1.34G
- 245幅:1.50G
こっちの方が正しそうな感じがします。
さておき、225幅と245幅とで最大横Gの数値がこんなに違うのに驚き(;´・ω・)
これだけ許容できる横Gが違えば運転していて違いを感じるのも納得です。
※計算方法について知りたい方は下記をご参照ください。
SEC.4
裏ストレートからのフルブレーキングで右コーナーの10コーナーに飛び込んでいくセクターです。
225幅と245幅の差は0.2秒。
ここはコーナーでのタイヤの差はほとんどなく、9コーナー脱出~裏ストレートでの速度が245幅の方が速かったことによる差が大きい思います。
これが最高速にも現れています。
- 225幅:最高速131.3Km/h
- 245幅:最高速136.1Km/h
裏ストレート最高速からの全開ブレーキングでの減速Gも225幅と245幅で殆ど同じ数値(約0.96G)くらい出せていたので、やはりNS-2Rは結構しっかり止まる印象を持ちました。
SEC.5
右に曲がりこんでから左コーナーで脱出するS字の最終区間。
撮影:T2King★さん
225幅と245幅の差は0.2秒。
こんな短い区間で0.2秒の差は大きいと思います…
タイム差以上にクルマの扱いやすさに大きく差が出ている印象で、ただでさえ難しい短い区間での右~左の切り返しでは、245幅の方が懐が広く狙ったラインに乗せやすい印象でした。
タイヤ銘柄の違いはどのくらい考慮する必要があるか?
想像になっちゃいますが、NS-2Rでも245/40R18があれば同条件で42秒前半くらいのタイムは出せそう…真冬なら41秒台も出せる気がします。
という事で、今回のGERUN051Rのタイムが41秒9、NS-2Rも245幅であれば42秒前半…GERUN051Rより少し遅いくらいのタイムは出せそう、タイヤ銘柄についてはこの位の差だと想像していただければ幸いです。
ただ…NS-2Rには245サイズがないのが残念…💧
NS-2R、安いのに本当にいいタイヤだと思いました。今後、練習用タイヤとしてタイミングが合えば買っちゃうかもしれません…
まとめ
ここ数年255とか265幅ばかり履いてタイム計測してきましたが、原点回帰ではありませんが今回RX-8界隈では細めの225幅と245幅を履いて比較をしてみました。
タイムでは細いタイヤが太いタイヤに勝てないのは当たり前ですが、どこがどんな風に遅いのか、太いタイヤは何が良いのか一度分析してみたいと思っていました。
タイヤ幅による違いを一番感じたのは高速コーナー。速さも安定性も全く違うのでタイヤ幅が太い恩恵が一番得られました。
次に違うのがトラクション。コーナー脱出時の鋭さが段違いでした。
こういった事がタイムやロガーデータで具体的に見えてくると、アタックシーズン本番で255や265タイヤを履いた時に『どう走らせるのが良さそうか?』を考えながら走るきっかけにできそうです。
撮影:りょっしー8さん
タイムアタックのオフシーズンはお財布に優しいタイヤで沢山走り込んで、改めてクルマの動かし方を見直すのもいいかもしれませんね。
撮影:いなとみ圭さん
愛車の特性やコースの攻め方の勉強をしながらクルマを走らせるのを純粋に楽しんでアタックシーズンに向けての準備をして行きたいと思っています。
ではでは、今日はこの辺で。(^^)/