こん◯◯は!
サーキットで速く走るためにはもはや必須アイテムとなっているGPSロガーですが…
サーキットを走り始めて以来、私はこの747proという製品を愛用してきました。
747proは購入当時で約1万円で売られていたのですが、バッテリーの稼働時間も長く、精度もまあまあでGPSロガーとして十分な性能を持っていました。更にPCにGPSデータを取り込み、LAP+View.netでデータ参照するコトにより、走りの分析も十分に行うことが出来るのもうれしい点であります。
LAP+View.netでdp3ファイル化することで、走行動画と速度や位置情報を動画編集ソフト「Aviutl」で簡単に合成できたりと、「747pro+LAP+View.net+Aviutl」は、ちょっと替えが効かないほど使いやすい組み合わせだったりするのです。
何の不満もないのですが、747proはもう販売していないので『壊れたらどうしよう』…というのが我々の不安でした。
747proが使えなくなったとしても今やGPSロガーとしてはメジャーな「デジスパイス-DigSpice」に変えればよいのです。
ですが、Aviutlでの合成は出来なくなるし、折角なら安くて同じくらい使える製品や組み合わせを探したくなるのが747pro使いのマインド…なわけであります。
という事で、前置きが大変長くなりましたが、今回747proの代わりとして使えそうと注目していたGPSレシーバー「XGPS160」を購入し、何回かテストしましたのでそのレビューをしてみたいと思います。
[目次]
XGPS160とは?
XGPS160をサーキットでのGPSロガーとして使用する場合、スマートデバイスなどと連携させてGPSレシーバー(受信機能のみ)として使います。XGPS160にもロギング機能はあるのですが、分析ソフトで使えないと意味がないので実際は使いません。
今回はスマホにログを出力・保管するアプリと組み合わせることでロガー機能を補完することにします。
このXGPS160、GPS信号の更新は最大1秒間に10回。これは747proの2回、デジスパイスの5回を上回ります。
747proユーザーからすれば、走行軌跡やタイム計測の精度向上を期待したいところです。
私が購入したときは技適マーク付きが14,000円ほどだったのですが、今は品切れになっているようです。
2020年4月現在、Amazonに並行輸入品が出展されていますが…
価格が18,539円と少しお高めになっていました。
…意外と人気なのでしょうか(´・ω・`;)??
開封の儀
いつもはこんなことしないのですが、これを買う方もあまりいないと思うので中身ご紹介します。
けっこう立派な箱に入っています。
XGPS160を取り出してみます。
付属品は、XGPS160をダッシュボードに固定するためのゴムケースやシガーソケット用のUSB充電器など。
サーキットユースを視野に入れている感じがしますね。
なお、充電はminiUSB。これは747proと同じです。
使い方は、スマホやタブレットとBluetoothでペアリングし、スマホ・タブレット用のサーキットロガーと組み合わせて使います。
では、早速サーキットで使ってみます!
XGPS160は使えるのか?
Nexus7(2013)+LAP+Android+XGPS160
これまでサーキットで使っていた組み合わせでして、747proをXGPS160に置き換えただけで使おうとして…撃沈(失敗)しました。
XGPS160とNexus7との相性が悪く、Bluetoothペアリングが上手くいかないこともしばしば。LAP+AndroidとXGPS160の組み合わせも最悪で、リアルタイムでタイムは分かないし、タイム計測してくれないこともありました。
2回の走行会を経てこの組み合わせは諦めました…残念😢
iPhone7+TrackAddict+XGPS160
LAP+はiPhone(iOS)版がないため、今回はTrackAddictというアプリを試してみました。
結果、タイムはリアルタイムで普通にとれるし、iPhone内にデータも保管されるのですが…やっぱり、PCにデータを持って行って、LAP+View.netで解析したいのであります。
TrackAddictは一度試してみたいと思っていたのですが、iPhone+XGPS160の組み合わせで問題なく使えることが分かり良かったです。自分的には、この組み合わせはAndroid端末が使えない時の非常用ということになりそうです。
このTrackAddict、説明が全部英語ではありますが、スマホで撮影した走行動画とログデータをアプリ内で合成できる機能が標準だったりと中々の高機能でございます。みんカラで詳しいインプレをされえている方がいらっしゃったので、ご紹介しておきます。
ご興味ある方、是非チェックしてみてください。
ZenfoneMAX(Android)+LAP+C+XGPS160
XGPS160を使う際の大本命。『これなら大丈夫でしょ』と考えていた組み合わせです。
Nexus7とのペアリングの相性の悪さは端末の古さに原因がありそうと考えNexus7の使用は諦め…サーキットでのタイム確認やデータ分析の用途だけのために…ZenfoneMAXを買ってしまいました💧
ASUS Zenfone Max M2 ミッドナイトブラック (4GB/32GB) 【日本正規代理店品】 ZB633KL-BK32S4/A
- 発売日: 2019/03/15
- メディア: エレクトロニクス
ZenfoneMAXの選定理由は下記の通りです。
- 出来るだけ大画面が良いが、タブレットの8インチは大きすぎ
- 端末が軽い方がサーキット走行時の脱落の危険性が低い
- GPSデータを保管するだけなので高性能である必要なし、型落ちの安いので十分
今回のお題と関係ないのでZenfoneMAXの開封の儀は省略。
ZenfoneMAXとXGPS160のペアリングは全く問題ありません。
LAP+Cとの連携も問題なく、ようやくサーキットで使えるところまで行きました。
実際の使い勝手
GPS信号の捕捉は747proと比較するとかなり早いです。
コチラの記事によると、視界良好な場所であれば29秒以内にGPS信号を捕捉するとか。
計ってはいませんが、使ってみ感じでは捕捉に29秒もかかってないと思われ、この点は全くストレスなしでした。
重量は747proが64gに対して、XGPS160は72g。
特に重くもないので、設置や固定に苦労することもないと思います。
駆動時間は公式サイトによると最大10時間とあります。普通に走行会で1日使うだけならバッテリーは十分持ちました。
使いこなしの注意点ですが…XGPS160は自動で電源がOFFになる機能がついていると思われます(説明書を見てもそのような記載はないのですが、何度かOFFになっていたので)。
走行前に必ず電源ONを確認することと、電源を入れやすいように運転席の近くに設置した方が安心だと思います。
XGPS160の測定性能
747proとXGPS160でタイム比較、ベストラップ時のLAP+View.net分析画面比較をしてみました。
測定タイム比較
美浜サーキットで走った時の比較表がコチラ。
747proの平均誤差0.033秒も十分な精度だと思いますが、XGPS160は驚異の0.010秒!
毎回この精度だったら歓喜レベルですが、流石にそんなことはないと思いまして…
日光サーキットでも測定誤差を調べてみました。
比較表はコチラ。
※拡大できます
どのデータを比較しても747proよりは精度が出ていたようです。
XGPS160でのタイム計測誤差は、最大±0.2秒、平均だと100分の5秒以下だと考えておけば良さそうです。
最大誤差の大きさはちょっと気になりますが、平均誤差の小ささは十分優秀です!
分析ツール(LAP+View.net)での比較
Android上のLAP+Cで取得した走行データをPC上に持っていくことで、LAP+View.netでの解析が出来ます。
LAP+Cで保存したいデータを選択し…
dp3形式でファイル保存をすることで、PC上のLAP+View.netでデータを見ることが出来るファイル形式になります。
保存されたdp3ファイルはAndroid上の「/sdcard/dp3」にありますので、Airdroid等のツールでPC上に持っていきます。
747proで取ったデータと、XGPS160で取ったデータでグラフの比較してみました。両方とも日光サーキットを40.7で走った同一周回を表示させています。
■747proのデータ(赤線)
■XGPS160のデータ(青線)
※両方とも拡大できます。
XGPS160はGPS測定間隔が最大10Hzになっているので、LAP+C上でLAP+View.netで読める形のdb3に生成できているかが少し心配でしたが、全く問題ありませんでした。
グラフの確認に戻ります。
グラフ一番上の加減速曲線は、若干XGPS160の方がなめらかに見えますが、殆ど違いが分からないです。
その下の馬力(PS)、減速G([G](X)、回転半径([m](R))は、サンプリングレートが細かくなったからか、XGPS160のデータの方が細かい上下をしているのが分かります。
また、分析するときとても大切な走行ラインについても…青線と赤線でそれほど違うようにも見えないので、ここはGPS回数信号の向上はそれほど寄与していない様です。
まとめ
XPGS160を購入時、Nexus7+LAP+Androidの組み合わせでまともに動かなかった時は『どうしよう💧』と思いましたが、後継のLAP+Cのお陰で助かりました。
ただLAP+Cも万全ではなく、ZenfoneMAX(Android9)で使ってみた感じだと、実走行と「歴代ベスト」「前回走行データ」といった過去データとの比較機能を使用しようとするとソフトが落ちるという不具合がでましたので共有しておきます。
過去データとの比較を行わなければ問題なく動きますのでご安心を。
そろそろ結論を。
747proが壊れた時の代替策としてXGPS160を試してみたのですが、サーキットで問題なく使えることが分かりました。
今回、747pro+LAP+の組み合わせにどっぷりハマってしまっている方向けに、新たな選択肢がご紹介出来たので何よりです。
色々試しておいてなんですが…
走行動画作成にAviutl使ってない人は…747proが壊れたら、デジスパイスに移行するのが楽ちんで良いと思います💧
ではでは、今日はこの辺で(^^)/l