こん○○は♪
はてなブログでも、クルマに関する皆さんが気になってるポイントを深堀してみる【超クルマネタ】のコーナーを始めます。
今回…クルマ好きな皆さんには非常に興味深いであろう…禁断の『加速とトルク・馬力の関係』について書いてみたいと思います。
尚、車輛加速度という意味では私の分析の師匠であるタツゥさんのブログに答えが書いてあるのでそちらをご覧いただくとして…
普段計算をしない人向けにはちと難しいかも…と思います。
今回、クルマの加速について我々一般人が『ああ、そんな感じなのね。』とイメージできる感じで表現したみたいと思っております。
ではいってみます!
一般に、クルマの馬力とトルクの関係は??とググってみると
馬力 = 2π × 回転数 × トルク
とか書かれていると思います。この式に当てはめて私のRX-8の馬力を求めてみます。
後期RSの場合、最高出力は8,200rpmで発揮されますが、その時のトルクが大体20.5kgfmとすると
2π × 8,200(rpm)/60(s) × 20.5(kgfm) × 9.8
=168,300w =168kw=234ps
※単位をwattで出すために、各数値の単位を合わせる計算を入れてます
となります。
まあ、大体カタログ値はこんな感じなので、トルクと出力(馬力)の関係は大体お分かりいただけたのではないでしょうか。
出力とかkwとか出てくると…ガンダムおたくとしてはガンダムのジェネレータ出力1,380kwを思い出しますよね。
小型とはいえ核融合炉までつかって2,000馬力も無いなんて…
しょぼいんだぜガンダム…orz
ちなみにビグザムは140,000kwの出力が有るとか…すげぇぇ!ガンダムの100倍!(@_@;)
※ガンダム世界のジェネレーター出力ネタはそのうち考察してみたいと思います。
…と、失礼しました。
正にガンカラの本領発揮でありますが、今回はガンダムの話でないので話を戻します。
この式から見ても分かる通り、超ざっくりいうと
馬力=トルク×回転数
なので、馬力とトルクを切り離して考えるのは無理。
低回転域でのトルクが低く『加速しないー』とかいうのなら、ギア比で如何様にも軸トルクは変えられるから、エンジン単体のトルク性能は参考程度に見るものだと思います。
それはさて置き…
私を含む一般的なクルマ好きの皆さんが知りたい加速性能は加速度ではなく、
『トルクなり馬力がどの位だと0-100km/h加速に何秒かかるか??』
という点ではないでしょうか?
正直…加速度が10m/s2とか言われてもどんな加速Gなのか実感できないですし…A^^;
というコトで、この素人のわたくしめが、この疑問を解いてみたいと思います♪
例題として、私のRX-8を使います。
今回計算に使うパラメーターは以下の通り
- エンジントルク:17.6 kgfm (最大トルクは22.0kgfm)
0-100km/hまでに発揮できるざっくりのトルク平均値。
低速付近のトルク細やシフトアップ時トルクがゼロになるのも考慮し、最大トルクの80%を利用できると仮定
- 重力加速度:9.8 m/s2 →後述
- ギア比:12 (1速3.815、2速2.260、最終減速比4.777)
→本来1速と2速別けたりシフトアップ時のロスを含むべきだが、計算を簡略化するために1速xファイナルのギア比(18.2)、2速xファイナルのギア比(10.8)の平均14.5に、私が鉛筆舐め舐め適当補正したシフトアップロス分の補正を入れた
- タイヤ半径:0.33 m (純正タイヤ直径661mm)
- 車重:1,450 kg (車体重量1,350kg+100kg)
→燃料とドライバー分含む(実測値)
今回は近似が出来れば十分だと考え、省略しても大勢に影響ないタイヤと地面の静止摩擦力、転がり抵抗、空気抵抗などのパラメータは無視します。
ココまでは大丈夫でしょうか?では計算行ってみます。
仕事率とはこんな計算で出せることになっています。
仕事率=質量×重力加速度×引上げ速度
「1馬力とは質量75kgのものを1秒で1m持ち上げたときの仕事率」ことなので
1馬力=75(kg)×9.8(m/s2)×1(m/s)
=735(kg・m/s2・m/s)
=0.735 kW
と言う風に表現できます。
ここの重力加速度9.8(m/s2)を掛け合わせることで、持ち上げるを水平方向に変換する事が出来ちゃいます。
75kgの人間が1m/sで歩いている状態から、9.8m/s2(1G)の加速が出来る能力が水平方向の1馬力と考えることが出来ます。
↑オリンピック選手級の加速力!!
ここでベーシックな運動方程式を使ってみたいと思います。
F(N)=m(kg)×a(m/s2)
これは質量"m"の物体に加速度"a"を生じさせるのに必要な力"F"という意味です。
故に a=F/m が成り立つので、加速度aを力と質量から求めることが出来ると思います。
ここでの力Fはタイヤに発生する『力』=駆動力と考えてみると、エンジントルクにギア比を掛け合わせた計算でざっくり近似できます。
計算に使うエンジントルク17.6kgfmですが、これを単位”Nm”に変換するため、以下のようにします。
17.6(kgfm)=17.6(kgm)×9.8(m/s2)
これを踏まえ、タイヤに発生する『駆動力』Fを算出する式は以下の通りとなります。
F=17.6(kgm)×9.8(m/s2) ×12/0.33(m)
↑トルクの単位を"Nm"に変換して、ギア比/タイヤ径を掛けて駆動力Fを算出
※本当はタイヤの慣性モーメント、タイヤと地面の静止摩擦力とかがパラメータとしては必要ですがここでは省略
mは車両重量ですが、エイト友達が実測したときの重量を参考に1,450kgとします。
これで加速度を算出するのに必要な、Fとmがでました。
加速度a=F/m
=17.6(kgm)×9.8(m/s2)×12/0.33(m)/1,450(kg)
=4.32(m/s2)
大体0.5G弱の加速度で、何かそれっぽい値です(笑)
単位を検算してみます。
合ってるっポイので、このまま計算を進めます(^^)v
この加速度4.32(m/s2)で時速100km/hまで何秒かかるか計算してみます。
時速100kmを秒速何mに直すと、
100(km/h)=100,000(m)/3,600(s)=27.78(m/s)
となります。
v=v0+at という式が有りまして、
v0は初速(今回は0-100km/h加速で初速ゼロなので無視してOK)
vは加速した後の速度
aは加速度
tは時間
v=0(m/s)+a(m/s2)×t(s)
故に、100km/hに到達する時間を求めるには
t=v/a
の式に数値を当てはめてみればいいのです。
v=100km/hとして、これを先ほど求めた加速度で割ってあげると
27.78(m/s)/4.32(m/s2)=6.43(s)
Responseによると後期エイトの0-100km/h加速は大体6.4秒くらいらしいので、数字的には正しそうな値が出ました!
この100台は、「R3」グレード。最大出力231psを発生するロータリーエンジンを搭載。6速MTと組み合わせられ、0-100km/h加速は6.4秒の実力だ。
駆け抜ける喜び ZoomZoom を数字で表現できて気分爽快です♪(爆)
※なかじ~さん撮影
というコトで、エンジン性能やギア比、車重など分かりやすいパラメータから1次式でざっくりとですが0-100km/hの(加速)時間がシミュレーション出来ちゃいました。
気になった方は愛車の加速性能を計算するのも面白いかも。
尚、気になる日本車の0-100km/h加速が載っているサイトを見つけました。
我らのRX-8は…ノーマルだと214psのジュークニスモと同じくらいの加速力。
スポーツカーは軒並み5秒台以下…やっぱり真っ直ぐは遅い速いとは言えないエイトさんなのでした。。(;^ω^)
というコトで、今日はこの辺で(^^)/